試写会に行ってきました。
絶望を笑え、と題して荻上直子最新作にして最高傑作の『波紋』という映画の試写会です。
放射能、介護、新興宗教、障害者差別などどこにでもあるような現代社会の問題に翻弄される主人公は見ていると、時にいら立ち、時に笑い、時に同情したくなってしまいます。痛快な場面などなく、最後のハッピーエンドもなく、実力のある俳優陣の演技に引き込まれて最後まで一気に見てしまいました。
ラストはえっ、これで終わりなの、と思いましたがよく考えれば、途中で入る手拍子はフラメンコのリズムだったり、主人公にはもう新興宗教は必要ないかもと思わせてくれたりします。
単純な楽しい映画ではなく、波紋という題名の通り、主人公を中心に広がる波紋について考えさせられる余韻のある時間でした。
絶望エンターメントとなっているので、見る人は絶望にからめとられることがないように・・・・・。
ぜひ映画館で見て行ってくださいね。